月岡雪鼎
(つきおか せってい)
月岡 雪鼎(つきおか せってい、宝永7年(1710年) - 天明6年12月4日(1787年1月22日))は、江戸時代中期から後期にかけて活躍した浮世絵師、日本画家。
略歴
- 姓は、源、本姓は木田、名は、昌信。俗称を馬淵丹下といい、字を大渓といった。号に、信天翁、月岡山人、露仁斎、錦童、桃*oなど。近江国生まれ。
- 最初、京狩野派の高田敬輔門下で、本格的な画法を学んでいたが、西川祐信の影響で美人画を描く。
- 明和2年(1765年)に法橋、安永年間頃、法眼に叙せられた。
- 作画期は宝暦3年頃から没年の天明6年に到っており、肉筆浮世絵の他、版本の挿絵にも筆をとった。肉筆画の大部分は、美人図で、賦彩の美しい画品を具えた作品が数多く見られる。豊艶な美人の肢体に、肉色の線を使用することでも、特色がある。雪鼎の描く女性は、京都のものとは異なる独特な写実性のある作品が多い。また、好色画も多くみられる。
- 1775年、大坂浪華塩町の心斎橋筋に移住。
- 享年77。
- 長男月岡雪斎、次男月岡雪渓も浮世絵師。門人に蔀関月、岡田玉山、墨江武禅など。
- 月岡芳年は雪鼎の長男、月岡雪斎の画系をひいているといわれる。
作品
- 「筒井筒図」絹本着色 東京国立博物館所蔵
- 「衣通姫(そとおりひめ)図」絹本着色 東京国立博物館所蔵
- 「秋野官女図」絹本着色 東京国立博物館所蔵
- 「山姥と金太郎図」絹本着色 東京国立博物館所蔵
- 「蛍狩り図」紙本着色 東京国立博物館所蔵
- 「騎牛吹笛美人図」絹本着色 出光美術館所蔵
- 「髪すき図」絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
- 「ほととぎす聞く美人図」絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
- 「柳下美人図」絹本着色 鎌倉国宝館所蔵
- 「しだれ桜三美人図」絹本着色 鎌倉国宝館所蔵
- 「美人と蝶図」絹本着色 光記念館所蔵
- 「男舞図」絹本着色 光記念館所蔵
- 「白拍子図」絹本着色 光記念館所蔵
- 「唐美人図」絹本着色 奈良県立美術館所蔵 明和6年
- 「大阪十二月図屏風」絹本着色 六曲一双 大阪歴史博物館所蔵 安永2年
- 「琴上飛花図」 絹本着色
- 「娘人形使い図」紙本着色 フリーア美術館所蔵
著書
月岡雪鼎の作品所蔵美術館