耳鳥斎

(にちょうさい)

耳鳥斎(にちょうさい、生没年不詳)は、江戸時代の大坂の浮世絵師。

来歴

狩野派の小柴隼人の門人。姓・不明、名・半三郎。俗称・松屋半三郎。元来は、酒造家であったが、家産を使い果たして、骨董商を営んだとされる。

略筆体で、人間の手足を細く描いた、個性的な漫画で知られており、滑稽の才に富み、極めて軽妙な筆使いによって、粗画で、その意を表すのに妙を得た。安永-文化期に活躍した。

安永9年(1780年)の『絵本水也空』、天明7年(1787年)の『画話耳鳥斎』、享和3年(1803年)の『歳時滅法戒』、文化2年(1805年)の『絵本古鳥図加比』などを著しており、何れの作品も異彩を放っている。後の狂画に大きな影響を与えている。

作品

  • 「十夜会図」 紙本墨画淡彩 熊本県立美術館所蔵
  • 「地獄図」 絹本着色 熊本県立美術館所蔵

耳鳥斎の作品所蔵美術館