菱川師寿

(ひしかわ もろひさ)

菱川 師寿(ひしかわ もろひさ、生年不明 - 安永2年10月20日(1773年12月3日))は、江戸時代中期の浮世絵師。

来歴

菱川師房の門人。師房の孫で、菱川師宣の曾孫。通称は佐次兵衛。安房国保田に住んでいた。父の重嘉は浮世絵師とならなかったため、祖父の師房に浮世絵を学んだと思われる。家業の紺屋(染物屋)を営む傍ら、書画を描いた。

享保(1716年 - 1736年)の頃に肉筆浮世絵の美人画を描いたという。その後、宝暦11年(1761年)に戸田作平のために『大工故事』1巻を著した。法名は寿山寛齢信士。

保田町在住の渋谷元龍の享和2年(1802年)の手紙の中で、師寿について「家業紺屋、書画共に致候得共、画より書よろし」と注記している。

菱川師寿の作品所蔵美術館