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宮川 春水(みやがわ しゅんすい、生没年不詳)は、江戸時代の浮世絵師。
宮川長春の晩年の門人。俗称・藤四郎。画姓・宮川、勝宮川、勝川。後に勝春水とも称す。寛保 - 明和(1741年 - 1772年)期に、絵本を少し手がけた以外は、作品の大半が肉筆で、良く師風をこなして清楚な美人画を描いた。
絵本は、宝暦10年(1760年)の「絵本武者軍鑑」など7、8点ほどを、宝暦後期から明和期にかけて刊行している。肉筆美人画は、比較的多く残されており、20点ほどが知られる。初期のものでは、長亀風が顕著であったが、次第に、華やかさを抑え楚々とした叙情的な画風へ傾いていく。
春水は、画姓として、宮川、勝宮川、勝川の3種類を使用したが、これは、寛延3年(1750年)(一説に翌宝暦元年)に起きた、宮川一門と狩野春賀を当主とする稲荷橋狩野家との争いの後、宮川姓を憚って、「勝宮川」あるいは「勝川」を称したとされる。
門弟から、勝川春章が出て、長春と春章の橋渡しをした感がある。