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岡本 昌房(おかもと まさふさ、生没年不詳)は、江戸時代中期の大坂の浮世絵師。
北尾辰宣の門人といわれる。雪圭斎と号す。大坂の人。明和(1764年 - 1772年)から天明(1781年 - 1789年)の頃、役者絵や美人画などを描いた。上方独特の合羽摺(孔版の一種)の作品を多く残している。
代表作として、明和8年(1771年)3月初演の芝居から題材を得た「清水清玄行力桜」、安永4年(1775年)8月の芝居「関取千両幟」の千羽川吉兵衛、翌安永5年(1776年)12月の芝居「伊賀越乗掛合羽」の唐木政右衛門などが挙げられる。
千羽川吉兵衛や唐木政右衛門などは当時、人気の初代中山文七を描いたもので、上方の風味が溢れる作品となっている。大柄で相撲取りを得意とした中山文七の風貌を良く伝えている。美人画では、「有馬湯女図」(細判5枚続)が知られている。