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古山 師継(ふるやま もろつぐ、生没年不詳)は、江戸時代の浮世絵師。
古山師重の門人。画姓として菱川、後に古山を使用した。宝永(1704年 - 1711年)から享保(1716年-1736年)の頃、肉筆美人画を描いた。作品は極めて少ない。
肉筆画「見立高安通い図」は『伊勢物語』23段「筒井筒」の後半の話に依拠した作品で、一名河内通いともいう。男は浮気心が生じ河内国高安郡に住む女の下へ通う。それでも大和に残る妻は恨みもせず、逆に男の身を案じる歌を詠む。
男はそれを前栽(せんざい)のなかで見聞きし、妻を愛おしく思うという場面を描いている。また、「美人書見図」は座敷の縁側近くで遊女と禿が書見をしているところを描いている。どちらも画風は菱川師宣風である。