全国の美術館の情報や絵画・彫刻・アートなど芸術作品と画家・作家の紹介
柳枝軒（りゅうしけん、生没年不詳） は、江戸時代の浮世絵師。
師系不詳。姓名不詳。正徳（1711年‐1716年）から享保（1716年‐1736年）頃、宮川派の画風に似た肉筆美人画を描いた。作品は極めて少ない。「新春風俗図」は茅屋の前に立てられた門松の前で三河万歳の二人が賑やかに舞い歌っているところを描いている。
また中景には鹿嶋ぶれの姿が見え、遠景の富士山の雄姿に丁度日が昇りかかる初日の出が描かれており、瑞兆を示す鶴や歳旦を告げる鶏も配置され、正月を寿ぐ風物を漏れなく取り揃えた内容といえる。その作品を一見すると、宮川派の画風が看取される。落款に「大和絵」と冠している。