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北尾 辰宣(きたお ときのぶ、生没年不詳)は、江戸時代の大坂の浮世絵師。
師系不詳。通称は銭屋仁右衛門。雪坑斎、仁翁と号す。大坂・周防町に居住していた。肉筆美人画に優れ、延享(1744年 - 1748年)から安永(1772年 - 1781年)にかけて、多くの絵本や教訓書などの挿絵や肉筆画を描いた。
また墨摺絵も描いている。主要な作品として宝暦7年(1757年)刊行の『絵本百人一首』1冊、明和3年(1766年)刊行の『絵本磐手山』3冊、明和9年(1772年)刊行の『絵本歌字尽』1冊などが挙げられる。ともに往来物である宝暦5年(1755年)刊行の『女諸体綾錦』7冊や宝暦13年(1763年)刊行の『女小学教草』1冊などの扉には合羽摺りの絵が描かれている。