勝川春艶

(かつかわ しゅんえん)

勝川 春艶(かつかわ しゅんえん、生没年不詳)は、江戸時代中期の浮世絵師。

来歴

勝川春章の門人。姓名不詳。勝川を称す。寛政6年(1794年)から寛政8年(1796年)という極めて短い期間に団扇絵7点の他、大判の歴史絵と細判の役者絵など7点が知られるのみで、それ以外は一切不明である。

団扇絵は東洲斎写楽と同時期の寛政6年(1794年)5月の役者の大首絵で、画風は写楽にそっくりであり、珍しい絵師である。団扇絵「大谷鬼次の奴江戸兵衛」は写楽デビューの傑作「大谷鬼次」と全く同時期の寛政6年(1794年)5月に出版されたもので、同じ役者の同じ役名であった。

また「嵐龍蔵・沢村宗十郎」は寛政8年(1796年)正月、桐座「隅田春妓女容性」より3代目澤村宗十郎の梅の由兵衛と龍蔵の源兵衛を描いたものである。

作品

  • 「大谷鬼次の奴江戸兵衛」 団扇絵 錦絵 中右瑛コレクション
  • 「嵐龍蔵・沢村宗十郎」 細判 錦絵 中右瑛コレクション

勝川春艶の作品所蔵美術館