※モニターにより実際の色とは異なって表示されます。
全国の美術館の情報や絵画・彫刻・アートなど芸術作品と画家・作家の紹介
懐月堂 度繁(かいげつどう どはん、生没年不詳)は、近世前期の日本の画家。江戸時代初期に活動した浮世絵師である。名前の正式な読みは不明で、「のりしげ」とも読ませる。
懐月堂安度の門人。懐月堂を称した。正徳から享保期にかけて、肉筆美人画および墨摺絵12点、丹絵を描いている。同様に、肉筆画のみを制作した宮川長春一派とともに、浮世絵史上特異な存在であった。『立美人』が、日本の重要美術品に指定されている。
懐月堂派 (en) の絵師の作品は、まるで型紙のように、類型化された遊女の姿態を描いたものばかりなので、個々の絵師の個性を発揮する部分は、遊女の着衣の模様程度に限定されてくる。懐月堂派の代表的な一人であり、その肉筆浮世絵に雄渾な筆致を見せている。また、最も優れた大々判の美人画を残していることは特筆に価する。
度繁の版画は、全て墨摺絵および丹絵の大々判で、版元は、伊賀屋(元浜町)版が11点、未詳が1点である。