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バルテュス(Balthus 本名:Balthasar Klossowski de Rola, 1908年2月29日 - 2001年2月18日)は、20世紀のフランスの画家。
父親はポーランド貴族で母親はブレスラウ(ヴロツワフ)生まれのユダヤ系ドイツ人。また実兄のピエール・クロソウスキーはマルキ・ド・サドやフリードリヒ・ニーチェの研究者として著名な作家である。
バルテュスは、20世紀のもっとも優れた人物画家のひとりに数えられる。ほとんど独学であった彼は、ルーヴル美術館で古典絵画の巨匠たちの作品を模写したが、なかでもピエロ・デラ・フランチェスカの影響が大きいとされる。古典を消化した、堅固な構成と繊細な描法でモニュメンタルな女性、少女像を多く描いた。しかし、活動当初はシュルレアリスムや表現主義の全盛期であり、作品の売り込みに苦労した彼は一時衝撃的な題材を描き話題集めに腐心した。
1937年にアントワネット・ド・ワットヴィル(Antoinette de Watteville)と最初の結婚をし、息子スタニスラス(Stanislas)をもうけるが、後に離婚。しかしこの先妻とは生涯友人であり続けた。息子であるスタニスラス・クロソウスキー・ド・ローラは、後にバルテュスの作品集出版に当たって執筆を担当している。
1962年、パリでの日本美術展の選定のために訪れた東京で、当時20歳だった節子・クロソフスカ・ド・ローラと運命的な出会いをし、1967年に結婚した。節子夫人も画家であり、二人の間には1973年に誕生した娘春美(ハルミ・クロソフスカ=ド=ローラ、ジュエリーデザイナー)がいる。バルテュスの生前、本人の意志により夫人は基本的に和服であった。
勝新太郎はバルテュスの山荘に招かれ、居合抜きや三味線演奏を行なったことがある(ドキュメンタリー映画「バルテュス(原題:Balthus the Painter)」監督:マーク・カイデル)。 リチャード・ギアとの親交もあった。