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ルイージ・ルッソロ(Luigi Russolo, 1885年4月30日 - 1947年2月4日)はイタリア未来派の画家・作曲家・楽器発明家。『騒音芸術』(1913年)や『未来の音楽』といった著作を残す。
ヴェネト地方のポルトグルアーロに生まれる。父親はラティザーナの教会楽長(大聖堂のオルガニストにして聖歌隊の指揮者)であった。兄弟もやはり音楽家になり、そのうち兄アントニオも未来主義の音楽を作曲した。
1901年にミラノに出てブレラ美術館に足繁く通い、サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会にてレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」の修復作業に参加。処女作においては、点描技法を用いて、都会や産業界を幻想的に描き出している。未来派運動を信奉して、未来主義者のフィリッポ・トンマーゾ・マリネッティに近しく師事。
1913年3月11日に論文『騒音芸術(L'arte dei rumori)』を世に問う(このため現在では、電子音楽の最初の理論家として認知されている)。また、実演用に「騒音」を出せる特製の楽器イントナルモーリを発明し、実作する。なお、イントナルモーリという名は、「調律」と「騒音」の合成語で、「調律された騒音機械」といったほどの意味である。不幸にしてイントナルモーリのオリジナルは、第2次世界大戦によって喪われ、現存しない。
1941年から1942年まで画業に復帰し、「古典的モダニズム」と称する画風で描いた。1947年にヴァレーゼ県のチェッロ・ディ・ラヴェノにて他界。
ヴァレーゼ県のルッソロ=プラテッラ財団により、未来主義者ルッソロを記念して、電子音楽作曲コンクールが毎年開催されている。「ルイージ・ルッソロ電子音楽賞」は、電子楽器の分野において最も栄えある賞の一つである。