飛騨高山美術館

飛騨高山美術館は、岐阜県高山市にあるガラス工芸の作品と家具を中心に展示する私立の美術館。1997年開館。

16世紀から20世紀の世界中から収集したガラス工芸と、アール・ヌーヴォーアール・デコのガラス工芸品、19世紀末の家具照明器具など約1,000点以上を収蔵している。

また、企画展では工芸以外にも絵画や彫刻、写真展なども行い、コンサートなども開催する総合文化施設でもある。2007年にはミシュラン社(フランス)の日本旅行ガイドで3つ星として掲載された。

建物は2階建てで、1階には「ハイビジョンシアタ-」、「ライブラリー」、世紀末にスコットランドで活躍した建築家、C.R.マッキントッシュのデザインをインテリアにとりいれたおしゃれな「カフェ&レストラン」、国内外からセレクトしたガラス器やアクセサリーを豊富に取り揃えている「ミュ-ジアムショップ」、「企画館・企画展示室」がある。

2階は、9つの展示で分類されている。1926年パリのシャンゼリゼ通りに造られたルネ・ラリックのデザインによるガラスの噴水を展示している「ルネ・ラリック噴水ホ-ル」。

16世紀から20世紀にかけてのガラス工芸作品を歴史を追って展示している「ガラスの歴史500年」、自然光の中で作品を見られるガラス、陶磁器、ジュエリー、メタルワークなど近現代のすぐれた工芸デザインギャラリー「展望ギャラリー」。

エミール・ガレ、ドーム兄弟ルイス・C・ティファニー、ルネ・ラリック、モーリス・マリノーなど、アール・ヌーヴォーからアール・デコの時代に開花した、ガラス芸術最盛期の作品を展示している「ア-ルヌ-ヴォ-とア-ルデコのガラス」。

ウィーン分離派展の中でももっとも記念碑的なリヒャルト・ルクシュの彫刻が展示されている「インテリアホ-ル」、フランスのアール・ヌーヴォーを代表する家具作家ルイ・マジョレルの作品を中心に同時代の装飾美術、グラフィック作品を展示している「マジョレルの部屋」。

ガレの工房で制作された家具を中心に、ガレの協力者であったジャック・グリュベールやルイ・エストーなどナンシー派の作家たちが手がけた家具の作品を展示している「ガレの部屋」。

英国のモダン・デザインの旗手、グラスゴーの建築家・デザイナー、チャールズ・レニー・マッキントッシュの作品群が展示されている「マッキントッシュの部屋」、ヨーゼフ・ホフマンがデザインしたダイニング・セットを中心に展示している「ウィーンの部屋」がある。

名称
飛騨高山美術館(ひだたかやまびじゅつかん)
開館時間
9:00~17:00
TEL
0577-35-3535
FAX
0577-35-3536
関連サイト
公式サイト(外部リンク)
入場料

一般 1,300円
大学生・高校生 1,000円
中学生・小学生 800円

所在地
〒506-0055
岐阜県高山市上岡本町1-124-1

飛騨高山美術館 展示品

ウッダル兄弟《把手付カメオ彫り大壺》ガラス 1890年頃
フリードリヒ・エゲルマン《クルム・ゴブレット》エングレイヴィング 1835年
ルネ・ラリック《シャンゼリゼ・ショッピング・アーケイドの噴水》ガラス 1926年
ジオ・ポンティ《皿「高尚な仕事」》磁器 1925年
クリストファー・ドレッサー《双耳花器》磁器 1870年頃
アーチボールド・ノックス《銀聖杯》銀 1900年
エミール・ガレ《花器「フランスの薔薇」》エングレイヴィング 1900年頃
ドーム兄弟《花器「大鷲杯」》ガラス 1892年
ルネ・ラリック《3羽の燕の香水瓶》ガラス 1920年
モーリス・マリノ《カナリア文付き香水瓶》ガラス 1925年
ルイス・カムフォート・ティファニー《花器「ジャック・イン・ザ・パルピット(天南星)」》ガラス 1918年
リヒャルト・ルクシュ《ベートーベン・フリーズ展のためのニーチェの泉に設置された1対の像》成型コンクリート 1902年頃
ルイ・マジョレル《書斎机と椅子(睡蓮のシリ-ズ)》マホガニー 1900年頃
ルイ・マジョレル《飾り棚(睡蓮のシリーズ)》マホガニー 1900年頃
ルイ・マジョレル《センター・テーブル》大理石モザイク 1900年頃
ルイ・マジョレル《ブロンズとガラスのシャンデリア》被せガラス 1903年頃
アルフォンス・ミュシャ《モナコ・モンテカルロ》リトグラフ 1897年
エミール・ガレ《鏡》寄せ木細工 1891年
エミール・ガレ《繖形花序文セレット》寄せ木細工 1902-1903年
エミール・ガレ《蜻蛉形小円卓》寄せ木細工 1897年
エミール・ガレ《蜻蛉の飾り棚》寄せ木細工 1900年
エミール・ガレ《大飾り棚》寄せ木細工 1896年
チャールズ・レニー・マッキントッシュ《ドーセット州ウェアハムの風景》水彩 1895年
チャールズ・レニー・マッキントッシュ《ウィロー・ティー・ルームの石膏パネル》石膏型どり 1903-1904年
チャールズ・レニー・マッキントッシュ《ミス・クランストンのホワイト・コッケイドのメニュー》リトグラフ 1911年
チャールズ・レニー・マッキントッシュ《ウィロー・ティー・ルームのラダーバック・チェア》オーク材黒色仕上げ 1903年頃
チャールズ・レニー・マッキントッシュ《キングズボローガーデンズ14番地の家のための白い楕円形のサイド・テーブル》白色仕上げのオーク材 1902年
ヨーゼフ・ホフマン《コラー家の食堂のテーブルと椅子》胡桃材 1912-14年
ヨーゼフ・ホフマン《座るための機械》曲木 1905年頃
オットー・ワーグナー《オーストリア郵便貯金局のデスクとスツール》ブナ材 1904年頃
グスタフ・クリムト《森の奥》油彩 1881-82年
エゴン・シーレ《第49回 分離派展ポスター「食卓の客/友達」》リトグラフ 1918年

展示画家(飛騨高山美術館)