MOA美術館
MOA美術館(MOA Museum of Art) は、静岡県熱海市にある私立美術館。熱海の桃山(220m)山頂にあり、海の見える美術館とも呼ばれる。1983年に開館。
日本・東洋の古美術が中心の美術館であり、尾形光琳、野々村仁清などの国宝、重要文化財を中心に絵画、書跡、工芸といった東洋美術、モネなどの西洋美術も収蔵・展示。豊臣秀吉ゆかりの黄金の茶室や能楽堂もある。
入口からトンネル式の通路を長さ30メートルに及ぶエスカレーターで高台にある美術館本館まで昇る。メインロビーからの眺望は海に浮かぶ初島や伊豆大島が一望できる。
「黄金の茶室」は史上に著名な太閤の黄金の茶室を復元したもので、豊臣秀吉が天正14年、京都御所に組立式の黄金の座敷を運び、自ら茶を点じて正親町天皇に献じた、その当時の諸記録に基づいて忠実に復元されている。
通路の中間地点にある壁はイタリア産、床は6か国から集めた10種類の大理石を使用した円形ホールは、多目的ホールとして使われる。庭園では梅や桜、紅葉など四季折々の花木が楽しめる。
世界救世教の教祖・岡田茂吉(1882年 - 1955年)の蒐集した古美術品が、この美術館のコレクションの中心になっている。「MOA」とはMokichi Okada Associationの頭文字である。
- 名称
- MOA美術館(えむおーえーびじゅつかん)
- 開館時間
- 9:30−16:30(入館は閉館の30分前まで)
- 休館日
木曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
- TEL
- 0557-84-2511
- FAX
- 0557-84-2570
- 関連サイト
- 公式サイト(外部リンク)
- 入場料
大人 1,600円
満65才以上 1,200円(要身分証明)
高・大学生 800円(要学生証)
中学生以下 無料
※団体割引は20名以上
- 所在地
- 〒413-8511
静岡県熱海市桃山町26-2
MOA美術館 展示品
国宝
- 紅白梅図 尾形光琳筆 2曲一双
- 手鑑「翰墨城」 2帖
- 色絵藤花図茶壷 仁清作 1口
重要文化財
仏教絵画
- 吉祥天曼荼羅図 1幅(東寺旧蔵)
- 阿弥陀三尊像 1幅
- 八字文殊菩薩及八大童子像 1幅
- 愛染明王像 1幅
- 釈迦八相図 4 幅
- 童子経曼荼羅図 1幅(東寺旧蔵)
- 不動明王二童子像 1幅
密教図像
- 諸尊図像 1巻(東寺旧蔵)
- 伝法正宗定祖図 1巻(東寺旧蔵)
- 九曜星図像 1巻(東寺旧蔵)
- 仁王経法図像 1幅(東寺旧蔵)
- 太元明王図像 1幅(東寺旧蔵)
- 白描曼荼羅集 1巻(東寺旧蔵)
- 星曼荼羅図残欠 1巻(東寺旧蔵)
絵巻
- 絵因果経断簡 巻第四上(八十四行) 1巻
- 佐竹本三十六歌仙図(兼盛)
- 上畳本三十六歌仙図(重之)
水墨画
渡来画
- 山水図 伝馬遠筆 1幅
- 高士観月図 1幅
- 寒江独釣図 1幅
- 樹下人物図(伝トルファン出土) 1幅
近世諸派
- 湯女図 1幅
- 花見鷹狩図 6曲一双
- 岩佐勝以像 1幅
- 四季山水図 海北友松筆 8曲一双
- 山水図 海北友松筆 6曲一双
- 洋人奏楽図 6曲一双
- 柿本人麻呂・紀貫之図 岩佐勝以(又兵衛)筆 自賛 2幅
- 山中常盤絵 岩佐又兵衛工房作 12巻
- 浄瑠璃絵 岩佐又兵衛工房作 12巻
浮世絵
- 風俗十二月図 勝川春章筆(肉筆画) 12幅
- 雪月花図 勝川春章筆(肉筆画) 3幅
- 二美人図 葛飾北斎筆(肉筆画) 1幅
彫刻
- 木造阿弥陀如来及両脇侍坐像(奈良市・安養寺旧蔵)3躯
- 木造聖観音立像 1躯
- 木造多聞天眷属立像 1躯
- 木造阿弥陀如来立像 1躯
- 銅造観音菩薩立像(隋代)1躯
仏典
- 金光明最勝王経註釈断簡 巻第二、第六断簡(飯室切)1幅
- 法華経授記品(装飾経) 1巻
墨蹟
- 楚石梵琦墨蹟 1幅
- 仏鑑禅師墨蹟 帰雲二大字 1幅
- 古林清茂(くりんせいむ)墨蹟 1幅
- 兀庵普寧(ごったんふねい)墨蹟 1幅
古筆等
- 継色紙(わたつみの) 1幅
- 藤原俊成筆消息 1幅
- 方広寺大仏鐘銘 清韓筆 1幅
漆工、木工
- 黒漆螺鈿礼盤 1基(東寺旧蔵)
- 彩絵曲物笥 1口(東寺旧蔵)
- 雑伎彩絵唐櫃 1合(東寺旧蔵)
- 樵夫蒔絵硯箱 1合
- 山水蒔絵手箱 1合
- 散蓮華蒔絵経箱 1合
- 十字卍字唐草螺鈿箱 1合
陶磁
- 鍋島色絵桃文大皿 1口
- 色絵金銀菱文茶碗 仁清 1組
- 黒釉金彩瑞花文碗(北宋、定窯) 1口
染織
金工
- 鍍金錫杖 木瓜形四鐶付 1口
- 白銅水瓶 1口(東寺旧蔵)
考古資料
世界救世教所有の重要文化財のうち、以下の2件は神奈川県・箱根美術館保管。
- 伊万里染付花卉文徳利
- 埴輪男子立像(群馬県伊勢崎市出土)
その他
展示画家(MOA美術館)