静岡県立美術館(Shizuoka Prefectural Museum of Art)は静岡県静岡市駿河区にある、17世紀以降の東洋・西洋の風景画や山水画を中心に収蔵している美術館。昭和61年(1986年)に開館。
企画展や常設展を行う本館、彫刻を展示しているロダン館、屋外彫刻が展示されている彫刻プロムナードとがある。美術館へのアプローチ歩道であるプロムナードには、緑あふれる自然の中で国内外の彫刻家による作品が設置され、ライトアップされている。
コレクションは狩野派を中心とした江戸絵画や静岡県ゆかりの画家、また富士山や東海道などの静岡県地域を題材にした日本画や浮世絵も多く含まれる。
また、1994年にオープンしたオーギュスト・ロダンの作品を中心に展示しているロダン館は美術館の目玉である。特に「地獄の門」は屋内展示であるため製作当時の姿をそのまま伝えている。
この作品を正面から観賞できるように館内がステップ状の構造となっている。ロダン館で「地獄の門」を観賞するなら小型でも良いので双眼鏡を持っていくことをお勧めする。
フランソワ=オーギュスト=ルネ・ロダン(François-Auguste-René Rodin, 1840年 - 1917年)は、フランスの彫刻家。19世紀を代表する彫刻家とされ、『近代彫刻の父』と称される。
パリの下町で生まれる。14歳で工芸実技学校に入学。帝国素描・算数専門学校に入学して美術を学ぶ。さらに芸術家の登竜門であった国立美術学校エコール・デ・ボザールの入学試験に臨むが、三度受けて三度落ち、遂に断念した。
それ以後は古代ギリシアのペイディアスとルネサンスのミケランジェロを師にして、ほぼ独学で彫刻を学んだ。イタリア旅行に出て、ミケランジェロの作品を見て強い感銘を受け、『青銅時代』を出展する。
この『青銅時代』は等身大の男性をモデルにしていて、極めて緻密でリアルな作品であった。ところがそのあまりのリアルさのために「実際の人間から型を取ったのではないか」との疑いをかけられ、2年後に人間よりもかなり大き目のサイズの彫刻を新たに作った。型を取ったのではなかったと解った審査員たちは、ロダンの彫刻に対して賞賛の言葉を送り、ロダンの名は一気にフランス中に広まった。
国立美術館を建てるので、そのモニュメントを作って欲しいとの依頼が来た。そのテーマとしてロダンが選んだのがダンテの『神曲』地獄篇に登場する『地獄の門』である。
美術館の建設計画は白紙に戻るが、ロダンは『地獄の門』を彫り続けた。そして1889年、『地獄の門』を覗き込む男を一つの彫刻「詩人」として発表した。『考える人』と言う名はこの像を鋳造したリュディエがつけた。
TEL:054-263-5755
月曜日(祝日の場合は翌日)
年末年始
その他展示替え等のための休館日
収蔵品展
一般・大学生 300円(団体 200円)
小・中・高生、70歳以上 無料
企画展
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