三の丸尚蔵館は皇居東御苑内にある博物館施設。宮内庁が所管する。昭和天皇の崩御(死去)後の1989年(平成元年)に皇室から寄贈されて国庫に帰属した美術品を保存、研究、公開するための施設として1993年(平成5年)に開館した。
皇室は、儀式の際に用いる屏風や刀剣、調度品、献納された美術品、院展などの展覧会で買い上げた美術品など、多くの美術品や文化財を所有していた。
昭和天皇が崩御したことに伴い、残された美術品類を国有財産と皇室の私有財産に区分けし、「三種の神器」を始め、歴代天皇の肖像・筆跡、皇室の儀式に用いる屏風や刀剣類など、皇室にゆかりの深い品は天皇家の私有品にとどまり、それ以外の絵画、書、工芸品などの美術品類約3,180件(約6,000点)は皇室より国に寄贈された。
これらの国有財産となった美術品類を保存研究し、一般に公開する目的で三の丸尚蔵館が開館。その後、秩父宮家、高松宮家が所有していた品々が寄贈され、約9,500点の美術品類を収蔵している。
文化財保護法による指定の枠外のため、国宝、重要文化財等には指定されていないが、絵巻物の『蒙古襲来絵詞』や『春日権現験記絵巻』、狩野永徳の代表作『唐獅子図屏風』、また、明治時代に京都・相国寺から宮内省が買上げた伊藤若冲『動植綵絵』30幅など、知名度の高い美術品が多数ある。
収蔵品には、明治以前から皇室に伝来した品のほか、帝室技芸員に任命された美術家の制作した作品、焼失した皇居の明治宮殿で使用されていた調度、装飾品類、明治以降に旧大名家、旧摂関家や財界人等から皇室に献上された美術品などが含まれる。
TEL:03-5208-1063
月曜(休日は開館、翌火曜日休館)・金曜
※天皇誕生日以外の「国民の祝日等の休日」は開館
展覧会の準備期間
年末年始(12月28日~翌年1月3日)
無料
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