林原美術館

林原美術館(HAYASHIBARA MUSEUM OF ART)は、岡山市丸の内の岡山城址にある美術館。

林原美術館 長屋門

実業家・林原一郎(1908年 - 1961年)の逝去に際し、刀剣を中心にした古美術コレクションをもとに1961年に財団法人を設立、1964年に岡山美術館として開館した。その後県立美術館設立に伴い、同館開館に先立ち1986年に林原美術館に改称した。

林原コレクションの他に岡山藩主・池田家の伝来品も収蔵している。池田家伝来品には能装束狂言装束など能・狂言に関係する優品が多いことで知られる。国宝の「太刀 銘吉房」や「洛中洛外図」(池田本)などが代表的な収蔵品である。

林原美術館

なお、当館収蔵の「平家物語絵巻」(越前松平家伝来)は、国内に現存を確認されている唯一の完本であり、富士通ソーシアルサイエンスラボラトリによってCD-ROM化されている。

本館の建築設計は前川國男。林原美術館の場所にはかつて岡山城二の丸屋敷の対面所が存在してたが、戦災により長屋門と土蔵を残して焼失。美術館建設に際し、焼け残った長屋門は美術館入口として、土蔵は展示室として保存・活用された。

林原美術館
名称
林原美術館(はやしばらびじゅつかん)
開館時間
9:00−17:00(入館受付は16:30まで)
休館日

月曜日(月曜祝日の場合は翌日)
展示替期間(不定期)
年末年始

TEL
086-223-1733
FAX
086-226-3089
関連サイト
公式サイト(外部リンク)
入場料

一般 300円
高校生 200円
中学生以下 無料
※団体(20名以上)2割引
※上記の入館料は企画展の場合となっています。特別展の場合には、料金がそのつど異なります。
※常設展示はなく、企画展・特別展のみの開催となります。

所在地
〒700-0823
岡山県岡山市丸の内2-7-15

林原美術館 展示品

刀剣・武具・甲冑・絵画・書跡・能面・能装束・彫漆・螺鈿・蒔絵・陶磁・金工等、約1万件を所蔵・展示している。

国宝

  • 太刀 銘吉房
  • 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造
  • (*)短刀 無銘正宗(名物九鬼正宗)

重要文化財

  • 絹本著色清明上河図 明時代、趙浙筆
  • 紙本金地著色洛中洛外図
  • 能装束 縫箔水禽文
  • 能装束 縫箔菊橘文
  • 能装束 白地草花文肩裾縫箔
  • 能装束 紅白締切菊桐文段替唐織
  • 紅地菊枝桐亀甲文唐織小袖
  • 能装束 紅地山桜円文蔓草模様縫箔
  • 能装束 摺箔紅白段桜花文
  • (*)綾杉地獅子牡丹蒔絵婚礼調度 19種
  • 紺糸威胴丸 兜・大袖付
  • 太刀 銘正恒
  • 小太刀 銘正恒
  • 太刀 銘備州住高光作
  • 太刀 銘一
  • 刀 無銘一文字
  • 太刀 銘光忠
  • 太刀 銘備前国長船住左近将監長光造 正応二年十月日
  • 太刀 銘近包
  • (*)太刀 銘末守
  • (*)太刀 銘正恒(青江)
  • (*)太刀 銘吉家
  • (*)太刀 銘吉包
  • (*)太刀 銘助真
  • (*)太刀 菊御作
  • アジア航海図(羊皮紙着色)

(*)印は株式会社林原所有または個人所有で、林原美術館が保管する文化財

展示画家(林原美術館)