菱川師平

(ひしかわ もろひら)

菱川 師平(ひしかわ もろひら、生没年不詳)は、江戸時代初期の浮世絵師。

来歴

菱川師宣の門人。師平は、師宣の子であると自称していたようであるが、菱川家の系図に、師平の名前が見られないことから、師宣の門人とされる。元禄-宝永(1688年-1711年)期に、肉筆画を残した。

画風は、師宣の様式を基調にしながら、宮川長春の様式を加味したような、ふっくらとした人物表現に特色を見せている。「春秋遊楽図屏風」では、右双に、上野の花見を、左双に、吉原遊興を描き分けており、師宣様式を踏襲した大作といえる。また、落款に、「日本繪」と入れている。

作品

  • 「春秋遊楽図屏風」 紙本着色 六曲一双 出光美術館所蔵 重要美術品
  • 「見立芥川図」 絹本着色 東京国立博物館所蔵
  • 「床盃図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「草紙洗小町図」 絹本着色 浮世絵太田記念美術館所蔵
  • 「蚊帳の内の酒宴図」 絹本着色 ニューオータニ美術館所蔵

菱川師平の作品所蔵美術館