モンス・デジデリオ

(Monsù Desiderio)

作品

モンス・デジデリオ『アトランティスの滅亡』モンス・デジデリオモンス・デジデリオモンス・デジデリオモンス・デジデリオ

※モニターにより実際の色とは異なって表示されます。

モンス・デジデリオについて

モンス・デジデリオ(Monsù Desiderio)とは、バロック期の画家フランソワ・ド・ノメ(François de Nomé, 1593年 - 1620年以降)およびディディエ・バラ(Didier Barra)、他(?)の共同ペンネーム。二人はともに16世紀にロレーヌ地方メスで生まれ、17世紀はじめにナポリで活躍した。

その作品は、古代ローマ、旧約聖書、新約聖書、ナポリ、ヴェネツィア、メスから霊感を得た「荒廃」「(自然の)大変動」「不思議な建物」が特色で、20世紀になって、アンドレ・ブルトンからシュルレアリスムの先駆者と評価された。

その特異なスタイルが、次世代のイタリア風景画家(ヴェドゥータ Veduta。展望風景画)に影響を及ぼすことはなかった(あえて挙げるならアレッサンドロ・マニャスコ(Alessandro Magnasco)にあるかも知れない)。しかし、文明の残骸の中の悪夢のような荒廃した描写は、サルヴァトル・ローザ、ミケランジェロ・チェルクオッツィ(Michelangelo Cerquozzi)といった画家たちや、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージの「cappricci」(奇抜で幻想的な記念碑、残骸、建物)にテーマ的に使われている。

モンス・デジデリオの作品所蔵美術館